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キャンプ道具 レビュー

Guide 10 Plus Adventure Kit / GOALZERO


GOALZEROのGuide 10 Plus Adventure Kit。
最大7Wのソーラーパネル「Nomad 7」とバッテリーパック「Guide 10 Plus」がセットになっているキットだ。
重さはそれぞれ360gと180g。エネループ(単三)が27g/個で4個セットできるので、合計で648gとなる。
PowerFilmのチャージャーが110g+電池4本108gで218g。
ガイド10アドベンチャーキットの方が約3倍重いが、定格ワットはPowerFilmが2.2W、ノマド7が7Wで約3倍で、電池込みの重量 / 定格ワットは、
・PowerFilm 99.0
・Guide 10 Plus Adventure Kit 92.6
となり、1ワットあたりの重量はGuide 10 Plus Adventure Kit の方が軽くなる。
スマートフォンなどの電子機器に充電する場合、PowerFilmは別途スティックブースターなどの機器が必要となるが、Guide 10 Plus Adventure KitはGuide10にその機能が備わっているため、このキットで完結している。
ということは、PowerFilmは1ワットあたりの重量でさらに不利になってしまう。
実際に試してみたデータでは、5月中旬快晴の午後2時から3時30分でGuide 10 Plus Adventure KitからiPhone4に直接充電してみたところ、充電50%の状態から100%となった。
iPhone4のバッテリー放電容量は1,420mAhらしいので、約700mAh充電できたことと考える。
Nomad7のUSB出力は、0.5Aなので理想値では1時間30分で750mAhの充電ができる。
ということでほぼスペック通りの性能を発揮していると考えていいと思う。
運用を考えると、PowerFilmはエネループ4本を充電するのに約6時間40分かかるという。Guide 10 Plus Adventure Kitは2-4時間と公表している。
上記の時間は太陽に直角にパネルを設置し、かつ晴れている場合の理想値なので、バックパックに括りつけて移動することを考えると、PowerFilmだとエネループ4本を1日では充電しきれないと思う。せいぜい2本か(これは今後試してみたい)。
エネループ1本の放電容量は1,900mAh。
上に書いたようにiPhone4のバッテリーが1,420mAhだとすると、エネループ1本でゼロから満タンにできそうに思う。
が、現実はそんなに甘くなくて、自分の感覚ではエネループ→電子機器の充電は60%くらいの効率だと思う。
そうすると、エネループ4本でiPhone4を約3回充電できる。2本だとその半分。
(下部に修正追記)
iPhone4の用途を山歩きのナビゲーションと考えると、ものすごい勢いでバッテリーを食う(1時間12-15%くらい)。
6時間ナビゲーションすると充電が必要になってくる。
PowerFilmだと消費電力と発電能力が晴れている日でバランスがとれているので、天気が悪いなどの条件で充電できなかった場合、バッテリー切れになる可能性がある。

PowerFilmのチャージャーを持っているのに、Guide 10 Plus Adventure Kitを購入した理由は、じつはこれにあった。
Nomad7ソーラーパネルも優れているが、このGuide10 Plusが欲しかったのだ。
(単体では売ってないと思っていたが、楽天で売ってた…)

なにがスゴイかというと、
・充電と出力の両方が可能
 ソーラーパネルから充電はもちろん、PCなどのUSBポートからも充電できる
 出力はUSBケーブルでつなげられる電子機器なら大抵OK(スマホ、MP3プレイヤーなど)
 さらに12Vの出力もできるのでカー用品などもつなげることが可能。
・過放電防止回路
 エネループなどのニッケル水素充電池は過放電に弱い。
 使いきってしまったまま放置するともはや充電できなくなってしまう。
 それを防止する回路が組み込まれていて安心して運用できる。
・LEDライト付
 おまけ機能だと思うが、LEDライトが付いている。満充電から100時間点灯するのでいざというときにいいかも。
 ただしリフレクターもレンズもついていないのでそんなに明るくはない。
 上記写真のUSB端子の下がLEDライト。
ということで、Guide 10 Plus Adventure Kitは重い分、性能が高く、発電能力もiPhoneであればソーラー発電のみで長期運用が可能だと考えられる。
あとは、自分に必要な発電量の安全マージンと重量を比べて考えればどちらを買えばいいかの選択ができるのではないか。
もちろん両方とも買えば、物欲が満たされた満足感にひたれたり、このエントリのように両方を比べてみると、のような偉そうな記事が書けていいと思う。
2012/6/7追記
エネループでiPhoneをどれだけ充電できるか、について。
エネループ1.2V 1900mAh、iPhone4 3.7V 1420mAh スティックブースターなどで5V出力なので、
1.9Ah x 1.2V = 2.28Whr
2.28Whr / 5V = 456mAh
変換ロスが15%程度として、387mAh。
1420mAh / 387mAh = 37%
ということで、エネループ1本はiPhone4を37%充電できることになる。
スティックブースターはエネループを2本使うので、6-7割の充電が可能という計算。

肉塊!

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. By とおりすがり

    電圧の差異を考えるとエネループ(1.2V)1本でiPhone(3.7V)3割充電がいい所ではないでしょうか。

  2. >とおりすがりさん
    コメントありがとうございます。
    電圧に触れていなくてすみません。
    スティックブースター(出力5V)などを利用してエネループからiPhoneに充電する用途を想定していました。
    Guide10のUSB出力も当然5Vなので電圧の条件は同じなため考慮していませんでした。
    と書いてきて思ったのですが、DC-DC昇圧コンバータの性能も関係ありますね。

  3. By とおりすがり

    こんばんは。
    電圧を3倍にするので取り出せる電流は1/3です。(仮に変換効率100%として)
    私はiPhoneを持ってないので少し調べてみたところ、やはりスティックブースター(エネループ2本)ではIPhone6割ほどの充電ができるようです。(エネループ1本では3割充電)
    電流だけで比べるとおかしなことになります。(電力=電流×電圧、で比べないといけない)
    「エネループ1本でゼロから満タン」とありますが、電流だけで計算されているようだったのでコメントいたしました。
    エネループ4本でもiPhone1回ちょいの充電が限界のように思います。
    太陽電池はほんと魅力的ですね。
    充電もできるGuide10PLUS…欲しい

  4. >とおりすがりさん
    コメントありがとうございます。
    おっしゃるとおりですね。中学生の理科レベルの問題でした…お恥ずかしい。
    いまこのキットを使ってソーラー発電だけでiPhoneを運用するテストをしていますが、エネループ4本でiPhoneをだいたい1.5回くらい充電できる感じです。
    記事はのちほど補足・修正いれます。
    ありがとうございます。

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